005 2018/1/22

産後骨盤痛に関する研究

リハビリテーション学部 理学療法学科
坂本飛鳥先生

 こんにちは。理学療法学科助教の坂本飛鳥です。 私は、聖隷クリストファー大学リハビリテーション学部に籍を置きながら、広島国際大学大学院博士課程後期で 産後の骨盤痛について研究を行っています。

 私は、産後持続する骨盤痛の原因を明らかにすることとその予防について研究を行っています。 研究の途中ですので、ここでは詳細を述べることはできませんが、骨盤アライメントの変化と骨盤痛持続の関係について 少しずつわかってきたことがあります。

 妊娠、出産を通して腰痛や骨盤痛を経験する女性は30~70%と報告されています。 通常産後12週でその痛みは軽減、消失するといわれていますが、10~20%はその痛みが1~2年継続していると報告があります。 この痛みは日常活動の制限や育児、仕事にも支障をきたします。

 リスクファクターとして、腰痛既往の有無、年齢、多出産、妊娠中の疼痛部位・程度、社会的、心理的要因などあげられます。 出産により女性の骨盤は形態が変化します。恥骨結合では20㎜以上離開があるとの報告があります。

 しかし、出産による仙腸関節の形状の変化については明らかになっていません。 産後、骨盤で痛みを感じる部位は上後腸骨棘(PSIS)付近に多いとされています。

 そこで、私は、出産により仙腸関節の適合性がどう変化するのか、それが産後持続する痛みとどう関係しているのか追求したいと思っています。 もしご興味のある方がいらっしゃいましたらご連絡くださいませ。

妊娠中から産後の仙腸関節近接間距離の変化↓