017 2022/09/08

What one likes, one will do well 好きこそものの上手なれ

リハビリテーション学部 理学療法学科
高山真希先生

 皆さん、こんにちは。理学療法学科の高山真希です。
 聖隷クリストファー大学に赴任してから早いもので8年が経ちました。この8年を振り返ると学生や卒業生との関わりの中で、聖隷の建学の精神である「隣人愛」を感じることが多くあります。また、卒業生が様々な分野・地域で活躍している姿を拝見することが大変嬉しく、喜びを感じます。
 私は大学病院での臨床および研究経験と実習などの指導経験を基に大学教員となりました。その傍ら、現在大学院生として学んでいます。大学院では、呼吸と脳活動の関係性から呼吸困難で苦しむ患者さんの苦痛を改善する理学療法を研究しています。
 みなさんは日々の臨床でどのようなことを学び、実践していますか?患者さんと向き合う中でどのような工夫を考え、どのような迷いを持っていますか?
 日本理学療法士協会では、2022年度から新生涯学習制度が始まり、理学療法士としてスキルアップ、キャリアアップをしていくには、専門分野での症例報告や研究論文執筆が求められるようになりました。その背景には、臨床現場での理学療法士の工夫や治療法、迷いを共有することで、理学療法士全体の専門性を広げ、高め、より多くの患者さんの力になりたいという基本姿勢があるのではないでしょうか。
 大学教員になって、臨床に直接携わる機会は減りましたが、現在進行形で学んでいる学生の先に、将来受け持つであろう患者さんを重ねて、日々共に学んでいます。この学びは大学を卒業し、臨床に携わってからより広く、深くなります。卒業生の活躍から、理学療法士の可能性に改めて気づかされます。
 未来の患者さん、未来の医療のために、みなさんの臨床での工夫や悩み、経験を共有することはこれからの理学療法士会全体の目指すところであり、その根本には「患者さんために」という隣人愛の精神と理学療法士の使命があります。
 「臨床・研究・教育」、この3つの相互関係は今後の理学療法発展の推進力です。自身の悩みや試行錯誤、仮説の検証や成功または難渋症例の共有に協力者・指導者を求めるとき、ぜひ教員にお声掛けください。新たな一歩を踏み出すきっかけづくりをお手伝いします。